金烏玉兎 木火土金水

陰陽五行思想についての学びを記録をするブログです。

【陰陽五行】「中」であるために必要なもの

いつも陰陽五行思想を学ばせていただき、ありがとうございます。

公田連太郎先生の易経の本には、「永久に完成されないということが宇宙の情態であり、人間世界の情態である。」ということが書いてあります。あらゆるもの、あらゆる人は変化し続ける、ということです。

このことと、易経で最も大事と言われる「中」ということについて考えていてハッとしたのですが、変化は「中」を射ていないとポジティブなものにならない(=進化に向かう変化にならない)のではないかと思いました。それで、「中」を射る変化とは何か、ということですが、それは「捨てる」「離れる」「壊す」ことによって成る変化ではないかと考えます。

モノゴトやヒトの基本性質は「現状維持」であり、放っておくと「衰退」に向かいます。

「中」を射ている変化は本質に向かいます。「中」であることによって螺旋が狭まっていくと言い換えることもできます。

「捨てる」「離れる」「壊す」は、現状維持の引力を脱するきっかけになり、それによって「中」の軌道に乗ることができる。現状維持にしがみつくことによって螺旋の外側に重心がかかり螺旋が外側に散ってしまうのを避けるには、捨てたり、離れたり、壊したりすることが大事なのではないかと思います。

断捨離の本質的な意味は、そこにあるのかもしれません。あるいは、壊して土台を大きくすることの意味も、そこにあるのかも。

私事ですが、私は「古い街」が苦手で、一定期間ごとに新しい街、厳密にいえば「変化する街」、再開発系の街に引っ越します。これも、重たい引力から離れたい、という思いがあってのことだったのかもしれません。自覚していたわけではないですが、確かに軽やかに突き進める空気がそこにはあります。

人間関係も、維持される関係は幾度となく壊しています。壊すことによって「更新」されていきます。長く続いている人間関係は、確かにガツンと喧嘩をしたり話し合ったりしています。

「場」(組織)はどうか。これも、一定期間ごとに壊し更新し続けなければ腐る気がします。現状維持を続け、維持するためにいろんなものを飲み込んで、重たい引力に沈み腐敗臭のする「場」というのが少なからずあります。

「中」であるための「捨てる」「離れる」「壊す」。それは本質的な「維持」と「進化」に不可欠なもの。肝に命じておこうと思います。まずは断捨離からやります、今日。