金烏玉兎 木火土金水

陰陽五行思想についての学びを記録をするブログです。

【周易】雷沢帰妹

いつも陰陽五行思想を学ばせていただき、ありがとうございます。

雷沢帰妹の卦は、女性が結婚し嫁ぐ道を説いています。雷は長男、動くことを、沢は少女、悦ぶことを示していて、若い女性が年頃の男性に自分から動いてよって行って嫁いで有頂天になって悦ぶような結婚は凶、敷衍して人事において偉い人に部下が自分から媚びへつらって寄っていくのを取り立てるのは凶、という意味も示しています。

男女平等のこの時代においては時代錯誤という見方もあるとは思うものの、女性から浮ついて男性に寄っていくようなのは長続きしないもの、と厳しく言明されているのを読むと、なるほどそうかもなぁという気もします。

ちなみに、6つの各爻をそれぞれ異なる立場・才覚の女性として読んでいくと、初爻が一番身分が低く、また陽爻が才覚ある女性となり、初爻は才覚はあるけれど身分が低く適切な人に嫁げない女性、二爻は才覚はあるけど適切ではない人に嫁ぐ女性(適切ではない人に嫁いでも恭順にしているべきと説く)、三爻は心がけ正しくなく男の人を追い回し嫁げない女性、四爻は才覚あり今は適切な人に嫁げないけど、適切な人を待っていてそのうち適切な人に嫁げる女性、五爻は高貴でありながら嫁ぐにあたっては驕り高ぶることなく夫に仕える賢明な女性、上爻は心がけ正しくなく焦りに焦ってつまらない人と婚約したけどお互いに誠意がなく結婚が成立しない女性として書かれていて、それぞれのあるべき道を書いてあります。

易経は6つの爻にそれぞれの立場身分やその性質、人間関係まで表現されているあたりがほんとにすごいなぁと思います。そして、心がけが正しくてもうまくいかないこともあり、その際のあるべき姿勢まで説いている点において人生の指南書的な価値もある気がします。

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