金烏玉兎 木火土金水

陰陽五行思想についての学びを記録をするブログです。

【五行大義】万物は水のように(参考 五行の意味)

いつも陰陽五行思想を学ばせていただき、ありがとうございます。

さて、『五行大義』を読んでいて気づいたのですが、五行も易経の64卦と同様に、モノゴトの流れ、筋道を示すもののよう。

木火土金水、十干十二支、いずれもモノゴトの起こるべき(起こることが当然の)筋道を示すもの。

『五行大義』には、五行の始めは「水」と書いてあります。(「木」じゃなかったのか‥)「水は元気な集まった汁であり、地の血気であり、筋と血脈の中を流れるもの」という記述があり、これを敷衍すると、モノゴトのあるべき流れ(調和的流れ)というのは、水の流れるが如きもの、ということを示しているように思えます。

 

参考に他の五行についても書いておきます。

「木」は触(土地に触れて生じる)、冒(土地を冒して出る)、春(蠢)、東(トウ→ドウ動、気を震わせるので動く)

「火」は化(陽気が作用して万物が変化する)、炎(燃える)、毀(焼いたものの形をなくす)、夏(仮、万物をゆったりと大きくして成長させる)、南(任、万物を懐任する)

「土」は吐(気の精を含んで生きたものを吐き出す)、季夏(季は老)、万物は季夏において成就する、老は四季の季(すえ)に王(主)となる、位置は内(内は中に通ず)

「金」は禁、陰の気が初めて起こり、、万物を封じ込めてふさぐ(禁ずる)、陰気が万物を粛して制裁するのに秋に厳に行われるのは義(秋に配される)を、守るもの、地のものをまた地に返すのを秋、秋はものをひきしめ時成する、西(鮮であり鮮は訊(初めて入る))

「水」は準(万物を平準、平らかにする)、演(流れる)、陰気が次第にモノを変化させ潤し流れ施し潜かに行かせること、陰陽が交わって一を起こす、冬、終、万物は冬に至って終わりこもる、冬は中、中は蔵る、四季の終わりで物を蓄える季節、北、北は伏(万物は冬になって皆かくれる、北は乖(そむく、逆を向く)

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【陰陽五行】周易を日々の生活に。

いつも、陰陽五行思想を学ばせていただきありがとうございます。

今、陰陽五行思想に則って、丁寧に生活する、ということをしています。理論は実践の裏付けなしには机上の空論、一つ一つ自分の体験をもって知る、ということが大事だと教わったので、丁寧に、丁寧に、出来事と流れの陰陽、筋、あるべき流れ、あるべき姿、について観察しています。

自分が「どうしたいか」ではなく「どうあるべきか」。この流れはどこへ向かうのが自然で、筋が通り理にかなっていて、調和的か。そして、その流れを邪魔しない、あるいはその流れを作るために自分はどうあるべきか。

物事にはスジというのがあります。周易を学びながら、これはパターンの学問だと思ったのですが、物事のあるべきスジを示す学問という面もある気がします。

自分自身がそのスジを、通すことが大事。それに対する相手の反応、まわりの反応はこの際棚に上げてしまっても、良いのではないかな、と今思っています。理由を言葉にするのはまだ難しいのですが、ただ、周易はモノゴトの調和を示すものであるという面から言えば、そのスジに則ることは、自分自身が調和的で在ることにもつながると思うのです。

 

数日前から、Facebookを開いたときのフィードに現れる投稿すべてに「いいね!」をする、といえことをやり始めました。(どう考えても「いいね!」ができそうにない場合は「友達削除」することに。)

置かれた場所、起こることには意味があります。そこから周易のどの卦にあたるのかを見極めるために、全部ひとまず飲み込んでみることで見える陰陽の流れというのがあります。

起こることをシンプルに受け入れて、その陰陽の意味を読み解き、その筋に調和的に対応していくこと。「自分」を棚に上げて、起こるがままに受け入れていく、そのことの意味を解いていく、そしてそれに応えていくこと。

性急に、バタバタしていると、こういうことはできません。これをするためには、ゆっくり過ごし、モノゴトをゆったり眺める必要があります。どういう流れなのかを知る、それに調和的に在るというのはどういうことか、を知るには「耳を澄ませる」時間が必要なので。

周易の卦を、必ずしも思い出す必要はないと思います。思い出せれば良いのはもちろんですが、思い出さなくても、天為乾から火水未済までの卦の流れ、理にかなう調和を念頭に置いておくことで、自分がどう在るべきかのヒントは得られる気がします。

‥まだ64卦を覚えられていない初学者なので、それでよいことにしています(笑)

【陰陽五行】「中」であるために必要なもの

いつも陰陽五行思想を学ばせていただき、ありがとうございます。

公田連太郎先生の易経の本には、「永久に完成されないということが宇宙の情態であり、人間世界の情態である。」ということが書いてあります。あらゆるもの、あらゆる人は変化し続ける、ということです。

このことと、易経で最も大事と言われる「中」ということについて考えていてハッとしたのですが、変化は「中」を射ていないとポジティブなものにならない(=進化に向かう変化にならない)のではないかと思いました。それで、「中」を射る変化とは何か、ということですが、それは「捨てる」「離れる」「壊す」ことによって成る変化ではないかと考えます。

モノゴトやヒトの基本性質は「現状維持」であり、放っておくと「衰退」に向かいます。

「中」を射ている変化は本質に向かいます。「中」であることによって螺旋が狭まっていくと言い換えることもできます。

「捨てる」「離れる」「壊す」は、現状維持の引力を脱するきっかけになり、それによって「中」の軌道に乗ることができる。現状維持にしがみつくことによって螺旋の外側に重心がかかり螺旋が外側に散ってしまうのを避けるには、捨てたり、離れたり、壊したりすることが大事なのではないかと思います。

断捨離の本質的な意味は、そこにあるのかもしれません。あるいは、壊して土台を大きくすることの意味も、そこにあるのかも。

私事ですが、私は「古い街」が苦手で、一定期間ごとに新しい街、厳密にいえば「変化する街」、再開発系の街に引っ越します。これも、重たい引力から離れたい、という思いがあってのことだったのかもしれません。自覚していたわけではないですが、確かに軽やかに突き進める空気がそこにはあります。

人間関係も、維持される関係は幾度となく壊しています。壊すことによって「更新」されていきます。長く続いている人間関係は、確かにガツンと喧嘩をしたり話し合ったりしています。

「場」(組織)はどうか。これも、一定期間ごとに壊し更新し続けなければ腐る気がします。現状維持を続け、維持するためにいろんなものを飲み込んで、重たい引力に沈み腐敗臭のする「場」というのが少なからずあります。

「中」であるための「捨てる」「離れる」「壊す」。それは本質的な「維持」と「進化」に不可欠なもの。肝に命じておこうと思います。まずは断捨離からやります、今日。

【五行】原典を読むべし、『五行大義』

いつも陰陽五行思想を学ばせていただき、ありがとうございます。

さて、私は今、周易の本に取り組んでいますが(全5冊のうちの3冊目)、このゴールデンウィーク中はちょっと他の本を読みました。そんな中で思ったのが、「原典を読むべし」ということ。いろんな本を取り寄せてみて、「周易を読む」とか「陰陽五行とは」みたいな解説本は内容が薄い上に、どれも同じようなところをかいつまんで記してあるので何冊読んでもあまり甲斐がないと思います。さらにいうなら、なるべく古い本のほうが、加工されたり勝手に解釈されたりしていない情報を得られるように思いました。

もっとも、陰陽五行系の本は「原典」が残っていないことの方が多いのですが、それでも可能な限り原典に近いものを求めるこだわりを持ちたいもの。このこだわりが、学びの深さに跳ねてくる気がします。

そんなわけで、今読んでいるのが『五行大義』。五行思想のきちんとした専門書はこれしかないそうです。ちなみに、この本は2700円の簡易版。全文網羅してあるものは上下巻それぞれ定価8000円くらいですが、下巻は古本で20000円が最低価格。

漢文の書き下し文形式なので、慣れないと理解が難しそう。そんなわけで、当面私は簡易版で学ぶ予定です。f:id:gold_apple:20170507224552j:image

【陰陽】なぜ「陰陽」は陰が先なのか?

いつも陰陽五行思想を学ばせていただき、ありがとうございます。

「陰陽」って、陰が先で陽が後ですが、なぜかな?と考えていましたら、とある本に、「あらゆる種は闇がなければ発芽しない」「生命は闇の中から生まれてくる」「寶物は闇の中に隠されていて貼り出されるのを待っている」という記述があって、このあたりが「陰」が先に来る理由なのか、と思いました。

なんの本なのかというと、漫画『陰陽師』です(笑)。なんとなく、世界観を知りたくて読んでいますが、10巻以降が面白いです。夢枕獏原作の本で、6考あたり以降、原作から乖離していると評判の悪い本らしいですが、個人的には後半の方が陰陽五行思想に忠実に書かれていて、暦についても丁寧な説明があり、観念的な要素満載なあたり、気に入っています。

1つ文章を引用しておきます。「王」というのを「リーダー」あるいは「トップ」と読み替えると現実的な納得感があります。

「君臨するということは供犠なのだ。己をその世界の中心に据えて柱になるということだから。完璧なる下僕。」

つまるところ、陽より陰、表より裏、というお話でした。

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【陰陽五行】天の理、地の理が相似ということ。

いつも陰陽五行思想を学ばせていただきありがとうございます。

今、易経を読んでいますが、易は天の理と地の理が相似になっているという前提があります。易経にある理は、日々の出来事はもちろん、天地宇宙の縮図です。天におけるパターンは地においても同じパターンが現れる、と言い換えることもできます。このあたり、植物の姿の中にフィボナッチ数列が現れることや、地球の地形において相似形が重層的に現れることからも見てとることができます。

その前提で考える場合、自分が対峙する相手は自分の意図をそのまま現すし、自分が取り組む仕事は自分の意欲・姿勢をそのまま反映することになります。このあたり、自己評価・自己認識というのは甘くなりがちなので「そんなはずはない!」と思ってしまいがちではありますが、身を正し、自己の心に偽りなくその真意を問うた場合、それは明らかな気がします。

 

易においては、事象を正確に先入観なくまた理に走ることなく在るが儘に観ずることが大事ですが、これは自己の置かれた状況を観ずる際の姿勢にも共通します。

身の回りの「瑣末な」出来事よりも前に、自らの在り方を厳格に観ずることのほうが、本当は大事なのだと思います。

仕事での「小さなごまかし」が大きな失敗に発展する、あるいは「容易なものに流れる甘さ」が完成度の低い人生に終わる。「すべては相似形である」といった場合、それは即時に、一瞬にしてそうなるということでもあり、そう考えると、「波動の法則」(自分に似たものを引き寄せる)より、速やかかつ厳しいものであるのかもしれません。私は、このことに気づいて速やかに部屋の掃除をしました(笑)。

改めることがあるかどうかの指標は、それがずっと続いて嬉しいか(心が喜ぶか)?だと思います。あらゆるしがらみやタテマエをとりあえず棚に上げて、その相似形が継続していくことが望ましいか、というのが、判断基準なのだと思います。

太一から陰陽、天地、万物が生じたのだとすれば、すべてが相似形である、というのも納得感があります、もともと同じものですから。

なので、日々の在り方が全てを決する。「仕事のときだけきちんと」とか「好きな人の前でだけいい子」というのはまったくもってダメなことがよくわかるな、と思いました。

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【陰陽】陰陽の調和が不可欠な理由

いつも陰陽五行思想を学ばせていただき、ありがとうございます。

陰陽五行においては「調和」が重視されます。調和して平衡を保つのが良いという考え方。‥と、「平衡を保つのが良い」などと書きましたが、本当のことを言えば、「平衡を保たねばならない」、実際には「平衡を保たずにはいられない」、「強制的に平衡する仕組みになっている」と言うのが正しい気がします。

陰陽五行すべてのバランスを語るのは複雑すぎるので、シンプルなところで陰陽だけを取り出して言えば、陰の要素と陽の要素がバランスし、きちんとバランスすること=「中」であり、螺旋は中心に向かいます。陰陽いずれかに寄っていると螺旋は外側に向かいます。

螺旋が外側に向かうと中心(本質)から逸れていき、内側に向かうと中心(本質)に近づきます。中心(本質)には様々な意味がありますが、現世利益や心願成就ということも含まれます。つまり、バランスしない限り、実質的な意味で前に進むことができない、ということ。その意味で、「強制的に平衡する」と言うことができます。

陰陽をバランスするということを考えるときに、対になる性質をもってバランスさせるほうが分かりやすいですが(男と女、昼と夜、動物と植物のように)、必ずしも対でバランスする必要はなく、男と夜、昼と植物、のように違う性質をもって陰陽をバランスしてもよいです。この場合は対でバランスさせるよりも少し複雑ですが。あるいは、「複数の陰」と「大きな陽」をバランスさせる、というのもアリです。小さな妥協を繰り返して大きな成果を得る、というような話はまさにその例。

日常的な生活において、様々に抵抗感を抱くこともありますが、その1つ1つに対抗するのは陽、受容するのは陰、小さな受容を繰り返すことで、在りたい自分を示す(大きな陽)ことが可能になる、という考え方もあります。

いちいち陰陽なんて考えていられない、バランスなんて意識していられない、というのも日々の生活に追われる中ではもっともではあるものの、バランスしなければ本質的な意味で前に進めないのであれば、優先すべきは日々の雑事などではなく陰陽のバランスをとることなのかも、と、そんなことを考えました。

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